血流量は本当に200ml/minで大丈夫?

2008/9/2 火曜日

現在の血液透析と言う治療では,(4時間未満は論外としても)高々4?5時間と言う短時間で,腎臓と同等の透析効果を得ることは,どう考えても不可能なようですが,それでも可能な限りの腎臓機能を代用したいものです。それは患者だけでなく,医療者側でも同じ事でしょう。

その場合のアプローチとして,

? 透析回数を増やす
? 透析時間を長くする
? 透析効率を高くする

が当然のように検討されて然るべきですが,

? 保険適用の関係から14回/月の壁
? 保険適用(5時間以下)とベッド回転数の壁
? 心臓への負担

を理由に,積極的な医療機関が少ないように思われます。しかしそれぞれ,

・ 週3回で生じた黒字分を週4回で足が出る手技料に転化できるのでは

・ 収容患者数が減るから儲けが少なくなるのであって,儲けを少なくしても時間を長くすると言う発想になっていないのは本末転倒

・ そもそも500?1000ml/minもの血流が生じると言うシャントが形成された時点で「心臓への負担」は増したわけで,透析時に少し分流したからといってシャント流が増えるわけではない

※ 特にこの件は,「やっと見つけた」に詳しく述べられています

と言えますから,?,?は医療機関側の努力と,行政の指導の有り方に問題が有ると思われ,最も直ぐに行えるはずの?(高効率)が「200ml/minが標準」で済まされているのは,脱血状態のみに主眼を置くからで,辺血される事で相殺されていることに気付かないとも言えそうです。

最近,愛腎協の「適正透析のガイドライン」と言う項目に【血液流量と死亡相対危険率】というDOPPS(Dialysis Outcomes and Practice Patterns Study)からの報告が載っていますが,これを見る限りにおいても「血流量は多ければ多いほど予後がいい」と言えます。勿論「可能な限り」と言う但し書きは必要ですが。

と言うことで,週4回以上はダメ,4時間以下しかダメと言うような施設透析では,せめて血流量を増やすよう指導していただきたいモノです。

あ,勿論HHDの場合は「頻回OK」,「長時間OK」ですから,血流量は二の次で構わないでしょう。

だからこそ「HHDはおススメ」な訳です。