被曝量は総量で判断するのがよい

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少し「放射線」の脅威に対して,いくつか誤解があるようですのでまとめてみました。

先ずは言葉の意味から・・・

  • 放射性物質・・・放射能を持つ物質
  • 放射能・・・放射線を出す能力:Bq(ベクレル)
  • 放射線・・・電磁波,粒子線(通常,電離性を有し,高エネルギーな放射線および中性子線)
  • 照射線量・・・X線,γ線の強さ:C/kg(クーロン毎kg)
  • 吸収線量・・・放射線が照射された物質に吸収されたエネルギー量:Gy[J/kg](グレイ)
  • 線量当量・・・人体が吸収した場合の影響度を考慮した吸収線量:Sv(シーベルト)→[Gy]×[放射線加重係数]
  • 実効線量・・・人体の臓器への影響の違いを考慮した放射線量:Sv→[Gy]×[放射線加重係数]×[組織加重係数]を全身で合計した量
  • 放射線被曝:人体が放射線に曝される事

ざっと,この程度でしょうか?うーん,確かにややこしいですね。掘り下げたい方はここで勉強してみてください。

で,マスコミで報道されているのは

  1. 原子炉から「放射能:ベクレル」を持っている
  2. 「放射性物質」が飛散しているので
  3. その放射性物質から放射される「放射線」が
  4. どれだけ物質に吸収されるかを「吸収線量:グレイ」ではなく
  5. 生体への影響を考慮して「線量当量:シーベルト」で換算

した値を使っていると言う事になります。

しかも,よく聞くのは「Sv/hr:シーベルト毎時」の筈です。

この値はあくまでも「このまま一時間被曝し続ければ吸収してしまう放射線量」と言う事です。

そう,「一時間被曝し続けた場合」の値を表現しています。

ところが,同時にフリップで紹介されている「放射線被曝による人体への影響」と言った衝撃的な説明図では,どれもが「総量」で表されていますので勘違いされるようです。この総量も「年間」だったり「5年間」だったりで,その辺の補足はされていないようです。

総量とは,実際に被曝した線量当量を指しています。

つまり,10mSv/hrの放射線を15分間被曝した場合の総量は

\frac{10}{60}\times{}15=2.5[mSv]

と言う事を意味しています。この数値は人間が年間に吸収している放射線量(自然被曝)と同じです。意外な数値です。

と言う事で皆さん。放射線被曝については総量で判断する様にしましょう。

—–

ところで,厄介な問題がもう一つ出てきました。ほうれん草と牛乳が放射能汚染?
(この場合の放射能は慣用的使い方・・・正しくは「放射性物質」に汚染)

ここでは一例だけ・・・

人間の組織に含まれるカリウム40等がもつ放射能:6000乃至7000Bqだそうです。
(放射能ですから,ずーっと食料を摂取している限り持ち続けていると考えてよい)

この数値と,報道されている数値・・・まさに風評被害を政府ぐるみで広めている?

その他,以下のサイトが詳しいです。

http://www.remnet.jp/lecture/forum/index.html

特に第1章5が面白い例え。

カリウム40の内部被曝については,こちらでも掘り下げています。

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